JRいわき駅前の商業施設・ラトブを運営する「ラトブコーポレーション」(鈴木雄大代表取締役社長)は8日、1階フロアに「LATOV Delicious Park(ラトブ デリシャスパーク)」をオープンした。午前10時の開店前から行列ができ、鈴木社長が「ラトブは今年で16年を迎えるが、新たな売り場が完成した。ぜひ皆さんには違いを楽しんでほしい」と呼びかけた。
開店に合わせたセレモニーも行われており、10日までは開店時間の午前10時から、1階入り口でどら焼きを配布する。初日は、ラトブレディ・木村沙由里さん(福島美少女図鑑)も駆け付け、鈴木社長と一緒に来店者に配って花を添えた。リニューアルされた1階フロアには新規店舗が入り、ラトブコーポレーションも茨城県の老舗青果店「八百邦」と提携して、新しく「八百藤」の営業を始めた。
管理会社が直営店を運営するのは珍しいとされるが、消費の落ち込みによるテナントの退居に加えて、一二三屋が買収によって、昨年2月にラトブから撤退したことを踏まえ、魅力あるまちづくりのために、自ら青果店を手がけることを決めたという。
また手作り惣菜を販売する「ごちそう館」や、実業家・堀江貴文氏が発案し、双葉郡楢葉町にも進出するパン店「小麦の奴隷」が出店した。既存の店舗では、鮮魚店おのざきによる「魚のおのざき+(プラス)」などが展開され、計9店舗が市民の買い物を支える。
ラトブコーポレーションでは、イトーヨーカドー平店が2021(令和3)年2月に閉店したことで、食品では17億円規模のマーケットが外部に流出した一方、平地区の需要に応えていないと指摘する。
そうした点から、同社では「コンビニエンスストア」「道の駅」「デパ地下」のコンセプトを掲げ、リニューアルを進めた。具体的には、いわき駅前という好立地の優位性を生かしながら、ビジネスや観光で訪れた人にも対応しつつ、高級スーパーとしての機能も持ち、市内の他店舗と差別化を図っていく。
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