今年で46回目を迎え、本市の文化醸成に長らく貢献している「いわき市民美術展覧会」が10日から市立美術館でスタートする▼書、絵画・彫塑、陶芸、写真の4部に分かれ3月19日まで続く。いずれも開始初日に市長賞、議長賞、教育長賞、佳作の入選者の表彰式が行われ、卓越した技量をもつ出品者をたたえている。こちらは、まったく縁遠く毎回ただ作品を眺めるばかり▼期間中、各部では席上揮ごう、審査員の作品解説、招待作家の入選作品批評会、呈茶会、作品に直接触れるタッチコーナーなど、さまざまな催しも開かれる。作品制作に携わることのない市民も身近に感じることができる▼おそらく作者と鑑賞者の距離が一番近いのがこの「市美展」であろう。取材を通じてだが、特に最近は、年若い人たちの入選が多い。才能といえばそれまでだが、裾野が広がることは喜ばしいこと。「第50回」記念に向けたイベントも今から練ってもよいのではないか。