今年も残り2週間を切った。いつものことながら1年が過ぎていく速さには驚く▼今年は新型コロナウイルスに終始した年だった。感染拡大を避けるために、あらゆるイベントや催しが中止となり、社会経済は落ち込み、国民は外出制限に我慢を強いられた。秋には需要喚起策として4つの「Go To事業」をスタートさせたが、感染第3波を招き、思うような効果が得られていない▼感染を恐れながらの外出に、国民の間には閉塞(へいそく)感が漂う。こうなるとよからぬことを考える輩(やから)が増える。その1つが「なりすまし詐欺」。1年で最も被害が多いのが12月。犯人は年の瀬を迎え、慌ただしさの中に生じる心の隙をねらってくる。高齢女性がだまされるケースが多く、不審に思ったら家族や警察に相談することだ▼コロナ禍で外での飲食機会は減ったものの、飲酒運転は相変わらず多い。このくらいの酒なら運転は大丈夫、その甘い考えが悲惨な事故を招くことにつながる。