JFL参戦2年目。足踏みは決して許されない勝負の1年。攻守がちぐはぐで精神的なもろさのあった昨季から一転、開幕2戦では「是が非でも勝つ」といった強い決意が感じられた▼いわきFCのフィジカルと球際の強さは上のリーグでも通用する。技術も非常に高い。ただ昨季は連携が取れず幾度もすきを突かれ、不用意な失点を繰り返した。集中力が途切れることも多く、戦術的な〝約束事〟が機能しなかったようにも見えた▼21日のホンダロック戦は安心して見守ることができた。支配される時間帯もあったが、スペースやパスコースを消して相手の選択肢を削り、精神的優位に立つことで試合をコントロールした。課題を挙げるなら、中盤からの攻撃のバリエーションの少なさか▼今後、百年構想クラブとの決戦が重なり、2巡目に入れば思うような戦いもさせてくれないだろう。シーズンは始まったばかり。油断せず、常に挑戦者の気持ちで全力で戦ってほしい。
片隅抄