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震災描く「うみのこえ」夕張の国際映画祭へ 高羽監督「いわきの姿伝える」

 いわき市を舞台に東日本大震災後の家族の絆などを映画化した、高羽努監督作品「うみのこえ」が、北海道夕張市で開かれる「第33回『ゆうばり国際ファンタステック映画祭2023』」(29日~7月2日)での上映が決まった。高羽監督は29日に現地入りし、30日に舞台あいさつしたあと、上映に移る。
 映画祭は1990(平成2)年、夕張市が衰退した石炭産業に代わり、観光にシフトしたことから誕生。この間、深刻な財政状況から運営が困難になったが、映画ファンら有志によって復活、国内外のベテランや新人監督の作品を上映するなど、現在まで連綿と続いている。2008年には、いわきロケを行った綾瀬はるかさん主演の純愛ファンタジー「僕の彼女はサイボーグ」(クァク・ジェヨン監督)がオープニングを飾っている。
 「うみのこえ」は、東日本大震災から10年が過ぎる中、津波で妻と仲間を失った釣り船業を営んでいた男と、その家族を軸に展開。悲しみと喪失感から生きる気力を失くし、その日暮らしを送る父の姿を哀れに思う一人娘が立ち直ることを願い、ある決意と情景をいわきの美しい海とともに淡い色調を醸し出すオールドレンズを使用し、映像化した。
 高羽監督は「津波で亡くなった家族が形を変えて、父親と対面するストーリーですが、リアル感き極力抑え、ファンタジー感を出しました。夕張市、世界から集まる映像作家らに、いわきの姿を伝えたい」と話した。
 作品は今月4回、いわきPITで上映されたほか、30日に湯本駅前ミニシアターkuramotoで公開される。時間は午前10時から、料金一般千円。

PR:いわき市北部地域を中心に、児童養護施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウスをはじめ、診療所とデイケア、デイサービス、居宅介護支援、訪問介護、訪問リハビリと多種多様な福祉、医療事業を展開。

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