発展途上国の中堅技術者を対象とした、独立行政法人国際協力機構(JICA)主催の集団研修「港湾開発・計画コース」の小名浜港視察が4日から始まり、9カ国から参加した研修員の男女9人が8日までの5日間、小名浜港を中心に市内の事業所や施設を視察している。
政府による海外技術協力の一環として、1963(昭和38)年から実施されており、小名浜港の視察は国交省東北地方整備局小名浜港湾事務所が1974年から、各国の港湾関係者や土木技師を受け入れている。これまで延べ862人が来市し、本年度はカンボジア、コロンビア、パナマ、エジプト、タンザニアなどから参加した。
開講式は4日午前に同港湾事務所で行われ、まず新田邦彦所長が東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故に触れながら、小名浜での研修だけでなく、あす5日開催のいわき花火大会などで、復興に向けて歩む被災地を満喫してほしいと、英語であいさつ。研修生たちは早速、同港の概要や港湾計画の変遷について講義を受けた。
引き続き、ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」を視察した後、いわきおどりの練習を行い、同日夜に小名浜の県道小名浜・平線(鹿島街道)で行われた「いわきおどり小名浜大会」に参加。あすは1日フリーとなり、いわき花火大会を見学する。
6日はいわき小名浜ロータリークラブの歓迎会に出席し、日本の港湾開発技術について理解を深めるため、7、8日には陸海両側から小名浜港湾を視察するほか、常磐共同火力勿来発電所、小名浜製錬小名浜製錬所、いわき震災伝承みらい館を訪問する予定。
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