市教委の資料によると、いわき市内の公立中38校すべてが戦後の学制で誕生している。昭和22年創立が24校と最も多く、順に30年代から50年代と続き、平成に入ってからは2校が加わっている▼こちらが約半世紀前に入学したのは、平市街地エリア。従来の学区ほか、新興住宅地に伴う世帯数増などで全校生徒が千人を超えていた。もちろん現在はその数を凌ぐところはない▼同42年に旧植田、山田の両中が統合され、生まれた現植田中。先日、これまでなかった同校の校訓が制定された。校内アンケートからの分析、47年度卒業生らが寄贈した石碑名などをもとに「和敬」と決め、披露する会を行った▼学校側では意を通じ「礼節や和を尊び、人との関りを大切にする心豊かな生徒像」を形成したいという。式では同窓会、PTA役員が母校あるいは、子どもたちが通う学び舎に思いを述べた。帰り際、すでに日は落ちていたが、校内には吹奏楽部の
練習音が響いていた。