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今夏にパリ五輪 いわき市生まれの競泳・松元克央選手 東京の雪辱期す

 2024(令和6)年の幕が開けた。7月26日~8月11日にフランス・パリで開催される五輪に向け、さまざなアスリートが狙う中、いわき市生まれの競泳・松元克央選手(26)=ミツウロコ=は、2大会連続の出場と悲願のメダル獲得を目指し、厳しい練習に励んでいる。
 初出場だった21年の東京五輪は、日本記録保持者として男子200m自由形に挑んだが、まさかの予選落ち。あれから3年。「五輪の悔しさは五輪でしか晴らせない」と、凜(りん)とした表情で決意を示す。
 松元選手は東京都葛飾区育ちだが、母のふるさと・いわき市で生まれたため、プロフィールは「いわき市生まれ」としている。中学2年の時に東日本大震災が発生し、いわき市への重みを感じるようになったといい、高校2年から変えていない。
 愛称は名前をもじった〝カツオ〟で、ここにも潮目の海を誇るいわき市との縁が感じられる。その名を一気に広めたのは19年7月、世界選手権(韓国)の男子200m自由形で、1分45秒22の日本新記録で銀メダルを手にしたことだろう。五輪、世界選手権を通じて、この種目では日本人初の表彰台を成し遂げた。
 22年4月からは、エネルギー事業をメインに、フーズ事業や飲料事業なども手がける「ミツウロコグループホールディングス」と所属契約を結び、新たな環境に身を投じた。同年11月には英国に渡り、東京五輪200m自由形で金メダルに輝いたトム・ディーン選手(23)と、1カ月にわたって共に練習し、普段の生活を含めてメダリストの振る舞いに触れた。
 「本当にためになりました。日本に持ち帰って、コーチと試行錯誤を繰り返しました」と語る。
 今年2月の世界水泳(カタール)に続き、3月にはパリ五輪代表選考会が開かれる。「少しずつ調子とタイムを上げ、五輪本番に照準が合わせられるよう、上り調子でいければ」と意気込む。
 年末年始もほぼ毎日、練習を継続している。1日平均1万3千~1万4千mを泳ぐほか、ウエートトレーニングによるパワーアップも怠らない。「200mのうち、前半はスピードを保って他の選手に後れを取らず、後半は体力勝負とし、最後の50mで抜き去る」(松元選手)プランを掲げており、厳しい練習メニューもいとわない。
 郷土ゆかりのアスリートとして、いわき市からもたくさんの声援が送られている。松元選手も「今回は結果を残し、いわき市の皆さんに勇気と感動を与えたい」と胸を張った。

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