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パリへの思いは人一倍 平出身・千葉玲海菜選手 再びのなでしこ入りを

 パリ2024オリンピック出場を賭けたアジア最終予選を2月に控える、サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」。いわき市平出身で、女子プロサッカーWEリーグ「ジェフユナイテッド市原・千葉レディース」所属のFW千葉玲海菜選手(24)は、なでしこの一員として2次予選に臨み、ウズベキスタン戦でゴールを決めた。
 「五輪はだれもが行けるわけではない夢の舞台。まずはしっかりメンバーに選ばれるよう、リーグ戦で結果を残したい」と、所属チームでの日々の練習に汗を流している。
 日の丸を背負う夢は、震災の年に開かれたFIFA女子W杯決勝がきっかけだった。なでしこがアメリカ相手に2度のリードを追い付き、PK戦の末に破った一戦。「元気や希望、夢を与えてくれるスポーツの力」にくぎ付けになった。
 プロ入り初年度の2022(令和4)年9月には自身にとって初の大きなけがとなる、膝前十字靱帯を損傷。全治8カ月の長期離脱を経験した。「震災の時もけがをした時も、サッカーができることは普通ではなく、多くの人に支えられていることに気づける良い機会になった」と、逆境をプラスに変え、感謝の気持ちを胸にプレーに励む。
 けがをする直前の6月に代表初選出。デビューを飾ったセルビア戦でゴールを決めるなど、これまでAマッチ8試合に出場し3得点を挙げた。けが明けの23年6月にはW杯の代表に選ばれ、1試合に出場。ベスト4以上だった目標は8強に終わり、「チームにとっても個人としても悔しい思いをした。この経験を生かすのは自分次第」とパリ大会へ掛ける思いは人一倍だ。
 子どもの頃の夢を叶(かな)え、さらに飛躍の1年を目指す千葉選手が常に心がけていることは目標を持つ大切さ。夢を実現するための力の源泉で、いつでも立ち返ることができる生活の軸になる。たとえ目標を達成できなかったとしても、その過程は意味あるものと信じている。
 その上で大切にしている言葉は「人生楽しんだもん勝ち」。良いことも悪いこともその人の捉え方次第で未来は変わる。自信に裏打ちされたプラス思考の点取り屋がなでしこジャパンを再び、世界一へと導く。

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