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新人フラガール5人 今夏のデビューに向けて初レッスン「一歩踏み出せた」
スパリゾートハワイアンズ・ダンシングチーム(フラガール)を養成する常磐音楽舞踊学院(常磐藤原町)は16日、新人5人の初レッスンを行った。節目の60期生として、最初のレッスンに臨んだのは郡山市出身の沢田梨花さん(18)、埼玉県深谷市出身で双子の峰岸美弥(18)、桃花(18)さん姉妹、東京都江東区出身の鎌田希海さん(18)、茨城県桜川市出身の塚田夢乃さん(18)。
5人は今夏に予定する初舞台に向け、踊りの技術を磨きながら、プロのエンターテイナーとして成長していく。
レッスン初日の講師を務めたのは、同学院最高顧問のカレイナニ早川さん(92)。1965(昭和40)年の開校当初から指導に取り組み、映画「フラガール」では女優の松雪泰子さんが演じた〝平山まどか〟のモデルにもなっている。
早川さんはステップをはじめとする基礎を手ほどきした後、フラ曲「ブルーハワイ」に合わせての実技を指導した。
またフラガールの歴史をひも解き、昨年8月に79歳で死去した初代リーダー小野恵美子さんら1期生のレッスンを紹介。「皆さんは今日、1期生と同じ位置に立った。楽しく学んで、59期まで続いてきた先輩方の後をついていってほしい」とエールを送った。5人は早川さんの言葉を胸に、全員で夏のデビューを目指すことを誓った。
60期生のうち、沢田さんは東日本大震災・東京電力福島第一原発事故に伴い、双葉郡浪江町から郡山市に避難し、5歳の時に母親の薦めでフラと出合ったという。そこから虜(とりこ)になり、昨年8月のフラガールズ甲子園では同好会の部長として、同市のあさか開成高を最優秀賞・文部科学大臣賞に導いた。
震災の影響でハワイアンズが休館を余儀なくされ、避難所や県外を回った「フラガール全国きずなキャラバン」について、早川さんが当時の話をすると、「全員つらい気持ちの中でも、お客さまに喜んでもらおうとフラを披露した姿勢が素晴らしいと感じた」と沢田さん。あらためて尊敬の念をにじませた。
また、練習前まではフラガールになった実感がぼんやりしていたと明かしたが、「早川先生のご指導をいただいて、一歩踏み出せたと思っている。デビューに向けて、60期生全員で日々の行いや練習を頑張っていきたい」と、仲間とともに力強く意気込んだ。
(写真:早川さんの指導で練習に臨む5人)