18日夜。屋根をたたきつけるような激しい雨音に、娘が「台風でも来たの」と呟いた。息苦しさや恐怖は感じないがこのまま続くとやっかいだ▼翌朝、気象庁のデータを閲覧すると、小名浜の同日の1時間当たりの最大降水量は24・5mm。予報用語では土砂降りをあらわす「強い雨」だが、1時間雨量が20mmを超えると、土砂災害の恐れも。同庁の「雨の強さと降り方」を参考にすると、いま置かれた状況が良く分かる▼災害大国に生まれたからには、相応の知識を蓄えなければならない。いつ何時危機が迫ったとしても対応できるよう、幼少から防災意識を高めることが必要だ。石巻市の旧大川小を訪れ、その思いを強くした▼近い将来、国難級の巨大災害が起きると予想される。その時、どう立ち向かえばいいのか。防災省の創設は賛成だが、縦割り行政が続くのであれば機能は限定的になりかねない。裏金ばかりに焦点を当てず、より有効な議論を重ねてほしいものだ。