「人間五十年…」で知られる幸若舞『敦盛』は、織田信長が好んだと伝わる。本能寺の変で討たれた際に舞ったのは、後世に“作られた”話で、信長の生涯を見聞きしてまとめた『信長公記』には、桶狭間の戦い前にしか記述はない▼NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」は12日の放送で本能寺の変を迎えたが、敦盛はなかった。俳優の小栗旬さんによる信長は、2014年にフジテレビ系で放送され、映画化もした「信長協奏曲」以来。この時はコミカルに描かれたが、豊臣兄弟!では狂気と人間臭さの二面性がにじみ出ていた▼大河ドラマといえば、いわき市では幕末の老中で、磐城平藩主の安藤信正を主人公にと、官民による実行委員会が立ち上がった。内田市長によると、14年の「軍師官兵衛」は地元の盛り上がりが大河ドラマ化につながったという▼ならば、まずは市民に「信正公」を知ってもらうことが先決。誰に聞いても、いわきの殿さまと言えることがスタートだ。