今年はいつになく寒さが厳しい。雪の予報が出るたび、翌日の不便さを考え戦々恐々になる。インフルエンザの流行にも備え、遅くなったが先月11日にワクチンを接種した▼仕事柄、人に合うことが多く、失礼ながら時にはマスクを外さないこともあった。だが先月末、とうとう罹患した。朝起きるといつもと体調が違う。悪寒と倦怠感を覚え、熱を測ると38度を超えていた▼医院で診察を受けると「インフルエンザAですね」「家族にかかっている人いますか」。結局、5日間の安静を言い渡された。取材予定を考えると、欠勤するには気が重くなったが、無理をし他人に感染させてもいけない▼手洗い、うがいの励行、睡眠は万全と安心していたがこのありさまである。家でじっとしながらも、咳はあまり出なかったため、マスクは徹底しなかった。この過信が裏目になり、今度は家人が感染した。症状が重くなくとも、インフルエンザに対しては油断禁物と思った。
片隅抄