いわき出身の富沢タクさんのバンド「ナンバーザ」による新ユニット「だっぺズとナンバーザ」が歌う「予定~福島に帰ったら」を聞いた▼「福島に帰ったら○○食べる~」など、具体的な地元の名産やスポットを連ね、故郷でしたいことを歌い上げている。もともとは、震災の1年半前に郡山でのロックフェスで、別ユニットが発表した曲だ。震災後、福島応援のためにリリースされた▼さらに「誰もが自分の故郷に置き換えて聞ける」と反響を呼び、岩手、宮城、秋田、茨城など各県出身のミュージシャンが「ナンバーザ」とのコラボで「予定シリーズ」を次々に発表。そしてどの曲の収益も被災地支援にあてられている▼この曲が人の心に響く理由は「地元」の詰まった歌詞が、自分の原点を教えてくれるからだろう。「変わってないね そういわれてうれしいような悲しいような 変わっちゃったね そういわれて寂しいよ」。万人に通じる故郷への思慕にあふれた歌である。