先週、全国各地で地域紙を発行する会社の代表者が来市し、東日本大震災後の市内の復旧・復興状況を見ていった▼北は富岡から、いわきへと戻るコースで行われた。全員が震災後、1度市内を訪れているだけに、2年たった今、だいぶ復興が進んでいるとの感想を持ったようだ。渡辺市長は今年は事業元年と銘打って、復旧・復興に努めているだけに、がれきの山は少なくなり、被災建物もほとんどが解体されている。被害が大きかった沿岸部ではさら地が広がり、整地されたその姿を見て、復興が進んでいるとの印象を持たれたのだろう▼ただ、さら地にはなったが、その先がなかなか見えてこない。土地の買い上げに移転先での生活はどうするかなど、問題は山積している▼一部では復興事業の恩恵を受けている業種もあるが、被災地の経済はいまだに低迷が続いている。原発被害もあって、見た目ほど復興は進んでいないとの認識を持つ市民は少なくないのでは。