安倍首相が「消費税5%から8%に値上げし、翌年にはさらに2%上げて10%にする」と言明したのが昨年の10月▼年金だけで生活費を賄う低所得者にとっては、死活問題だ。消費税は食料品をはじめ日用品にいたるまで課税対象が広いだけに、今でも値上げ反対の声は根強いが、今となっては手の打ちようがない。給与が上がらない地方の中小企業のサラリーマンにとっては倹約、節約でこの苦境を乗り切るしかない▼ところで、年明けから車や家電を中心に消費増税前の駆け込み需要が急増とか。一時的な消費アップで景気は好転するが、4月に入れば急ブレーキがかかり、一気に景気が落ち込むのではないかと、経済の専門家は心配する。特に、岩手、宮城、福島の被災3県では、まだ自立半ばの企業が少なくないだけに、消費税アップが悪い方向に向かないことを祈るだけだ▼消費税のほか、年金や健康保険など社会保険も上がり、値上げの春に気がめいってくる。