先月、親類からタケノコが送られてきた。自分の山で採れたものだけに大きなものから、小さいものまで形は不ぞろいだが、新鮮なモウソウダケが箱にいっぱい▼食べ方はさまざまで、タケノコご飯やみそ汁の具にしてもいい。酢みそで酒のつまみは絶品だ。中でも抄子が好きなのはタケノコの天ぷらで、抹茶塩や酢で食べるのが好きだ。モウソウダケと並んでおいしいのがハチクと呼ばれる細いタケノコ。歯ごたえがありこれまたいい味だ▼5月は山菜の季節である。山あいの道の駅に行けば、さまざまな山の幸が所狭しと並べられ、あれもこれもとつい手が出てしまう。その夜の食卓は山菜料理がいっぱい▼地球温暖化の影響なのか、世界的に気候がおかしくなっている。日本には四季があるが、昨年は夏が短くすぐ秋、冬になってしまったり、今年の桜は異常に開花が早かったりと。そういう時だからこそ、旬の食べ物によって季節を感じることが大事になってくる。
片隅抄