来年に迫った東京五輪と併せてパラリンピックも開催されることから、障がい者スポーツへの注目度が飛躍的に上がった▼競技人口が増え、施設が充実し、障がいをカバーする用具の改良も目覚ましい。何と言ってもマスコミが取り上げるようになり、スポンサーも動いた。来年は障がい者スポーツが1つのピークを迎える年になるだろう▼高齢化が進む中では、年配者のスポーツも盛んになった。高齢者=ゲートボールの時代ではない。ニュースポーツという名の体に負担の少ない新しい競技が増えた。野球や水泳など昔からの人気種目にも独自の大会が増えた▼そんな中に5歳刻みで競うマスターズ陸上がある。世界記録への挑戦も不可能ではなく、90歳、100歳でも大会に参加できる独特の競技といえる。若いときに競技経験がなくとも勝負できる。走って跳んで投げて…。本人の意欲と衰えの幅が小さければ好記録を狙えるのが魅力だ。もっと参加者が増えていい。
片隅抄