いよいよ来月から消費税が10%に引き上げられる。消費税が平成元年に導入されて以降、段階的に引き上げられてきた▼社会保障制度をすべての世代に届けるなどを目的に導入された消費税だったが、前回は増収分のほとんどが、国の借金返済に回ったため、負担増の実感ばかりで、受益感がなかった。今回も増税反対の声はあるものの、少子化で税収が上がらないのでは仕方がないと、半数以上の人が増税に賛成している▼ただ、問題なのはその使い道にある。借金返済、社会保障の充実、子育て支援など国民生活に直結するものに回るのであれば、納得もしようが、あのお金どこに使ったのでは困る。北朝鮮問題などで防衛費が増大するのは分かるが、米国の言いなりに高い戦闘機を買うのは困りもの▼これまでの轍を踏まないためにも、増税前に使い道の透明感を求めたいが、あれだけ騒がれた「モリカケ問題」ですら説明できない現政権に、それは無理な相談か。