12日の日曜日、町は華やかな振り袖や羽織はかま、背広姿の20歳の若者であふれていた▼成人の日は13日だが、いわき市をはじめ多くの自治体では前日に行われた。以前は20歳を過ぎれば大人とされたが、今は成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が施行され、飲酒、喫煙などを除いて、さまざまな面で制約が緩和された▼中でも18歳選挙権はその最たるものだろう。行政としては若者の政治参加を促し、投票率を挙げたいところだが、投票率は低下の一途。背景には一党独裁的な今の政治に閉塞感を抱く若者が少なくないのではないか。若者の政治離れを嘆く前に現政治体制の見直しも必要だ▼とは言っても投票は、有権者の意見を政治に反映させる貴重な機会だけに与えられた権利は行使してもらいたい。20歳になり名実ともに大人として扱われることを喜ぶ一方で、同時に社会的な責任を背負うことも忘れてはならない。秋には市議選がある。投票忘れずに。