昨年1年間に県内で発生した火災による死者、発生件数が過去10年で最も少なかったことが、県消防保安課の調べで分かった▼火災警報器の普及に加え、新型コロナによって在宅が増え、火災への警戒感が強まったのでは、と同課では分析する。もちろんそれもあるが、地域消防団の存在も忘れてはならない。消防団は火災や災害時の消火補助、避難誘導、広報と活動は多岐にわたり、火災の未然防止に果たす役割は大きい。こういった活動が、今回の結果につながったとは考えられないか▼その消防団だが少子高齢化もあって、全国的に団員不足に悩んでいる。団員の減少は地域防災の低下につながるだけに、早急の改善が求められる。県内各消防団では、啓発、初期消火などに仕事を限定した機能別団員を募るなどして、団員確保に努めるも限界はある。各自が火事を出さないことが大事になる▼今後も消防団には安心、安全の街づくりのため頑張っていただきたい。