新型コロナの影響で中止となった一昨年春のセンバツから、高校野球に球数制限が導入された。投手の肩への負担を軽減するための措置で、1週間500球以上の投球を禁止している。今夏の全国高校野球選手権大会で仙台育英は5投手の分業制が奏功し、初優勝。東北勢の悲願だった深紅の大優勝旗の〝白河の関越え〟をついに達成した▼球数上限に達した先発投手がマウンドを降り、2番手以降の投手が打たれ、試合が崩れてしまう場面は目を覆いたくなる。複数の投手を育てる意識は定着しつつある一方で、大事な試合はやはりエース頼りになる▼いわき民報社黒獅子旗争奪市中学校新人体育大会軟式野球大会は泉が連覇を果たした。この大会も1日100球以内の球数制限を設けており、連合校で参戦する合同チームや、選手層が薄いチームはこのルールが重くのしかかった▼投手のカードが一枚しかないチームは苦戦を強いられる。代替案は他にはないのか。