4年前、平窪を歩いた時とまったく同じ思いに駆られた。あちらこちらが泥につかり、公園や道路には災害廃棄物が積み上がっている。2019年の東日本台風で見聞きした様子が、再び目の前に広がっていた▼明るい話題もある。山田町の菊田小が再開し、子どもたちの元気な声が校舎に戻ってきた。梅原広校長が「まさにマンパワーのすごさを感じた」と話すように、教職員や保護者に加え、地域住民や近隣校の校長まで駆け付けて、浸水した教室の後片付けを終わらせた。改めて共助の素晴らしさを感じた▼いわき市では、いまボランティアが足りないことが問題となっている。家の泥だしや、家財道具の移動など多くの依頼が寄せられているが、応募が不足している現状にある▼内田市長の試算によると、約1300人が必要とされるが、登録は約400人、活動中が百数十人という。ぜひ一人でも多くの協力によって、一日も早い生活再建を実現してほしい。