東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故の後、災害に向けた最低限の準備として、<1>ガソリンの残量を常に半分以上残す<2>風呂の水はすぐ抜かず洗う直前まで残しておく<3>防災バッグを所持する、の3点を続けている▼<1>は、避難する規模の災害が発生したとき、できる限り遠くに家族を送り届ける(片道切符としない)ため<2>は、水道が止まった際にトイレで使うため<3>は、車を失う事態となった場合、生き抜く可能性を高めるため▼いずれも当時の経験や後悔に基づいたもので、当初は3日分の食料や水も備蓄していたが、定期更新が結構大変なことから挫折。「何とかせねば」と今に至る▼1月の能登半島地震ではライフラインの被害が甚大で、日常生活に大きな影響を与え続けている。市民の多くが震災、原発事故当時の苦労を思い出したに違いない。もうじき、発生から13年。「72時間の壁」を念頭に、身の回りの防災の備えを確認してはどうだろうか。