先日明るみになった市立総合体育館の職員による遺失物の不適切処理。拾得物を警察に届けず、我が物にしてしまうという、いわばネコババのこと。ドラマではないが「不適切にもほどがある」といいたい▼この内容通りとすれば、こちらも昭和40年代にタイムスリップする。平のにぎやかな地に実家があるため、人の往来も盛んであることから道にはよく小銭が落ちていた。時には百円札もあり、拾うたびに駅前交番に届けたものだ▼10円玉1枚、お巡りさんに手渡すと、面倒くさがらず対応してくれ、違う10円玉をくれた。おそらく駄賃であろうが、金額の多寡でなく拾ったものは適正に取り扱うのだと、子ども心にも「道徳」というものが芽生えたころでもあった▼落語家三遊亭円朝の作に「もう半分」がある。居酒屋の客が財布を忘れ取りに戻るも店の夫婦が横取りしてしまう。気落ちした客は橋から身を投げ絶命。このあとの展開が怪談となってオチとなる。