全国的に高齢者に対する買い物支援が注目されているが、泉ケ丘地区では官民一体となった「買い物お手伝い号」が運行され、地元から評判を呼んでいる。いわき市でも運転免許証の返納と合わせ、高齢者の移動手段が課題となっており、泉ケ丘地区は生鮮品や日用品を扱う店舗がない上、高台に立地するとあって、その傾向が顕著とされる。
買い物お手伝い号では、地域ボランティアが高齢者と一緒に買い物に出かけるため、単に日々の生活を助けるだけにとどまらず、外出機会の確保による生活の張りも生まれている。
車両の運行は毎週金曜日の午前中で、福祉車両の空き時間を活用している。地域ボランティアには9人が参加し、関係者の努力もあって、1日も休まず継続している。
買い物にはマルト泉店と、ヨークベニマルいわき泉店を週ごとに交互に向かう。泉ケ丘地区在住の買い物に困る75歳以上で、介護認定を受けていないか、要介護2までの人を対象としており、現在は7人が登録する。
利用者からは「久しぶりに買い物に出かけたおかげで、友人に出会えてうれしかった」との声が聞かれたほか、外出のたびにおしゃれを楽しんでいる人や、体を動かす機会が増えたため支援を中止する人もいるという。
実行委員会では本年度の振り返りを通じて、今後も事業の継続に努めていくとしている。
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