赤字区間を抱えるJR磐越東線を巡り、県と市などの沿線自治体で構成する「磐越東線活性化対策協議会」の発足式が29日、平のいわき産業創造館で開かれた。
磐越東線のうち、いわき―小野新町(田村郡小野町)間は、昨年度の1km当たりの1日平均乗客数(輸送密度)は200人で、年間6億9千万円の赤字と示されている。
こうした現状から、磐越東線の沿線5市町(いわき、郡山、田村市、田村郡三春、小野町)と、県が協議会を組織し、JR東日本や国も交え、今後について話し合いを進めることになった。
初会合では内田市長が会長に就き、「沿線の観光・地域資源について、自治体をまたいで連携していくべき」と指摘。来年度の事業として、課長級職員による幹事会を通じて、実務レベルでアイデアを出していく計画を立てたほか、住民に向けたアンケートの実施なども検討していく。
なお国土交通省の有識者会議は昨年7月、輸送密度が1千人未満などの条件を目安に、国や自治体、鉄道事業者が、存廃を協議するための枠組みを創設するよう提言しているが、この協議会は存続を前提としている。
ニュース