旧磐城女子(現磐城桜が丘)高の25回卒業生で、元美術部員による3人展が22日まで、久之浜の海岸と街並みを一望できる久之浜町の古民家「翠涛荘」で開かれている。来年古希を迎える福富知子、菅野典子、藁谷陽子さん(ともに69歳)の3人が、同窓会で再会したことをきっかけに企画し、コロナ禍を経てようやく実現した。
100号の油彩画やボタニカルアート、風景を写し取った水彩画など多種多様な作品が並び、来場者の目を楽しませている。
3人は、かつての磐城女子高美術部に所属。当時、駆け出しの美術教師だった柴野賢二さんから絵を学んだ。卒業後も、仕事や子育て、家族の介護……と三者三様に多忙だった暮らしの中で、それぞれのペースで絵を描いてきた。
最近はようやく自分の時間が持てるようになったことから、絵筆を持つ時間も増えたという。6~7年前の同窓会で「3人展をやろう」と約束し、それぞれに作品を描きためてきた。3人の作品が一堂に会すのは、高校時代の文化祭や県展への出品以来、50年以上ぶりのこと。
古民家は、菅野さんの姉の榊原和子さんの持ち家で、コロナ禍前は詩の朗読会やコンサートなどを開き、市民の文化サロンのような場だった。榊原さんは数年ぶりに人を招くことができたことを喜び、事前の会場づくりや展示も、女学生時代の思い出話に花を咲かせながら和気あいあいと進んだ。
会場の翠涛荘は、久之浜町久之浜波立127の1。午前10時から午後4時まで(最終日は午後3時まで)。
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