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内田市長にバス通学継続の要望 菊田小の保護者 来春の廃止・減便方針で

 新常磐交通が運転手不足や、不採算路線の維持が厳しいことを理由に、来年4月から路線バスの廃止・減便を示している中で、子どもたちの通学手段の問題が浮上している。山田町の菊田小では全校児童399人のうち、109人が登下校に路線バスを使っており、大きな影響を受けることになる。同校に通う児童の保護者は21日、今後のあり方について、内田市長に要望書を提出した。
 要望書の提出は市役所で行われ、小堀哲也PTA会長や、子どもがバス通学する保護者ら8人から、内田市長に手渡された。長谷川政宣市こどもみらい部長、永井吉明市都市建設部長、松島良一市教育部長が同席した。
 小堀会長によると、最も遠い児童で学校まで6・5kmの道のりがあるほか、近隣の工業団地に向かう大型車両や、整備されていない歩道に対する安全面から、徒歩での通学は難しい。新常磐交通と意見交換したが、より良い回答は得られなかったという。バスを利用する全員の保護者に、一律で送迎を要請することも現実的ではない。
 こうした点を踏まえ、市に新常磐交通との協議によって、路線バスの継続を実現するよう盛り込んだ。
 内田市長は「新常磐交通が廃止・減便を決めたことは、苦渋の決断だったと推察する。その上で皆さんの要望も含めて、来年4月からの方針のうち、少しでも見直せる部分がないかについて話し合う」と述べ、来年1月にも高野公秀代表取締役社長と面会する考えを明らかにした。
 新たにスクールバスの導入も提案された。現在の路線バスは、登下校の時間帯にはほぼ児童のみの乗車とあって、小堀会長も「私たち保護者はスクールバスだと思っていた。今回の問題が起きたことで、初めて状況を理解した」としつつ、一番は子どもたちの安心・安全だと強調する。
 今後に関しては、保護者のみで対応することは困難なため、市や新常磐交通、学校側を交えた場に、少しでも加わっていきたいと伝えた。また仮に送迎が増えた場合も想定し、駐車場の確保や、放課後児童クラブの定員増も要請した。

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