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平中神谷・がんぷハウスに「こころ塾」開講 5月11日 自分の心と向き合う機会に

 平下神谷字赤沼の古民家ゲストハウス「GAMP HOUSE(がんぷハウス)」で5月11日から、自分の心と向き合う機会を設ける「こころ塾」が開講する。
 こころ塾は毎月第2土曜日に実施し、講師は教育カウンセラーで、がんぷハウスを営むほか、農園や木工リフォーム事業に携わる新妻唯昭さん(45)と、社会福祉法人ハートフルなこそ理事長などを務める吉野嘉晃さん(44)が担当。メンタルヘルスのあり方やあがり症克服、怒りと向き合うアンガーマネジメントをひも解く。
 がんぷハウスはもともと築283年で、東日本大震災で崩れかけたが、2016(平成28)年から3年あまりをかけ、リノベーションをした。周りの環境を含めて「がんぷ村」と位置付け、新妻さんが村長に就く。
 GAMPは「Go At MyPace」の頭文字で、〝マイペースに行こう〟を意味する。新妻さんは生まれつき聴覚障がいを持つ中で、多様な価値観を尊重する社会であるべきと考えてきた。震災後には傷ついた子どもたちを支援し、現在はいわき市と茨城県北茨城市で、スクールカウンセラーとしても活動している。
 自身の経験などから「心の不安は体の不調につながる。複雑な世の中でも、自分らしく生きられるため、多くの人を応援したい」と、こころ塾を立ち上げた。
 こうした取り組みに賛同したのが吉野さん。いわき市南部で5つの会社を経営しているが、かつては社交不安障がい(SAD)で、人前で話すことが困難だった。吉野さんは当時を「仮病を使ってでも、表に立つことを避けていた。電話に出ることすら怖かった」と振り返る。
 心療内科に通院したが、思ったような結果も得られず。しかし、あがり症克服協会と出合い、劇的に快方に向かったという。「社交不安障がいに悩む人は、全国に300万人以上いると言われている。自分が苦しんだ経験を伝えることで、再び立ち上がるきっかけになれば」と話す。
 いまは企業のトップとして、アンガーマネジメントについて説くまでに。「最初は従業員向けに、自分の感情とどう折り合いを付けるか始めたが、広く怒りで後悔しない方法を伝えたい」。地元関係者からも好評で、保育や介護の事業者を前でも講演する。
 こころ塾では、がんぷハウスの囲炉裏を使ったランチも用意。新妻さんと吉野さんは「難しく考えずに、ぜひ気軽に一度足を運んでほしい」と呼び掛けている。参加費4500円。希望者は<こちら>。
 (写真:参加を呼びかける新妻さん=左=と吉野さん)

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