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震災復興に向けた対話の場「未来会議」 コロナ禍での活動まとめた冊子作成

 東日本大震災・東京電力福島第一原発事故からの復興に向け、さまざまな立場の人たちが対話する場「未来会議」は18日、平字三町目の「ゲストハウス&ラウンジFARO(ファロ)」で、活動に関する冊子のお披露目会を開いた。未来会議は2013(平成25)年、ソフトバンクが運営する「東日本大震災復興支援財団」の支援で始まり、立場を超えて復興に向けた話題を交わす場として、現在も定期的に開催している。
 未来会議は意見交換を円滑に進行する「ファシリテーター」や、内容をイラストで可視化する「ファシリテーション・グラフィック」といった手法を取り入れながら、あくまで対話に重きを置いた形式で続けている。
 そうした中で活動にまつわる冊子を作成しており、関連分を含めて8冊目となる。今回は2021(令和3)~22年の取り組みをテーマに、コロナ禍で制限されながらも、対話を重ねた軌跡をまとめている。
 冊子では風評の問題や記憶の継承のあり方から、熊本県水俣市でフィールドワークを行ったことや、国の政策に翻弄され、住民同士の分断も生じている点から、米軍基地問題を抱える沖縄県を訪問した様子を掲載。いずれの立場も尊重し、世代を超えて理解する大切さに触れている。
 事務局長の菅波香織さん(48)は「震災・原発事故から13年が過ぎ、避難指示の解除や住民の帰還など、浜通りの姿は変わり続けている。そして若い人を含め、新たな広がりができている。今後も未来会議を通じて、互いに緩くつながっていければ」と話す。
 お披露目会にあたり、懇談会も催された。年齢も境遇も異なる12人がひざを突き合わせ、避難と移住の違いや、復興に対する温度差など、率直にそれぞれの思いが語られた。これまでの未来会議と同じく、何か結論を導くことはせず、互いの価値観に触れる大切な時間とした。
 (写真:冊子のお披露目とともに意見を交わした参加者)

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