常磐地区の夏の風物詩「やっぺおどり大会」が2日夜、いわき湯本温泉街で行われ、参加者が街なかをにぎやかに練り歩いた。
やっぺおどりは、江戸・文政年間(1818~31)に商売に失敗した材木問屋の弥平が再起を図り、湯本温泉神社に祈願した際、神のお告げを受け、「やろう」「やりましょう」という意味のいわき地方の方言「やっぺ」を叫び、狂喜乱舞したという逸話に基づいている。
旧常磐湯本観光協会が観光誘致などを目的に踊りを考案、1968(昭和43)年5月8日にお披露目した。諸事情などから一時途絶えたが、2012(平成24)年、30年ぶりに復活。コロナ禍の影響で中止が続き、2022(令和4)年に再開され、現在までいわき湯本温泉郷の名物行事として親しまれている。
今大会には17団体・552人に加え、子どもや保護者など合わせ、約800人が参加した。上町通りの「宮本米穀店」前で開会式が行われ、箱崎洋一実行委員会長、内田市長があいさつしたあと、先導チームの木村聡さん(常磐共同ガス)による力強い出発宣言を合図に、スタートした。
参加チームは街なかに響き渡る「やっぺ、やっぺ、やっべな~」の音声とともに上町通り、温泉神社、中央通り、桜木町通り、一番町通りなどを元気に踊り流し、JR湯本駅でフィナーレを迎えた。同駅前で閉会式を行い、楽しさや衣装の工夫などを審査した結果、昨年3位の市常磐支所チームが優勝を飾った。
受賞団体は次の通り。
◇大人の部▽準優勝=常磐金融団▽3位=湯本病院
◇子どもの部▽優秀パワー賞=いわきFCU-15▽優秀元気賞=はまどおりサポートちるどれん▽優秀ミラクル賞=常磐MBCスポーツ少年団▽優秀スマイル賞=矢津子供会▽優秀躍動賞=湯本キッカーズ▽優秀感動賞=いわき古河FC
(写真:力強く踊るいわきFCU-15の選手たち)
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