【北京=川瀬大介】中国外務省は20日、昨年8月の東京電力福島第一原発の処理水海洋放出に伴い全面停止していた日本産水産物の輸入を徐々に再開すると発表した。日中両政府が合意した。中国が国際原子力機関(IAEA)の海水や魚類の調査といったモニタリング(監視)に参加し、基準を満たしたものから輸入を認めるとしている。
■ ■
岸田首相は20日午後、国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長と電話会談し、東京電力福島第一原発の処理水海洋放出を巡り、IAEAの枠組みの下で実施している海水や魚類などのモニタリング(監視)を拡充することで一致したと明らかにした。首相官邸で記者団の質問に答えた。
これを踏まえ、首相は、中国が昨年8月から続けている日本産水産物の輸入禁止措置について「中国側は、輸入規制措置の調整に着手し、基準に合致した日本産水産物の輸入を着実に回復させることとなった」と述べた。(読売新聞社配信)
(資料写真:処理水のタンクと希釈に向かう配管)
ニュース