宮城・女川原発２号機 １３年７カ月ぶりに再稼働 東日本に立地では震災後初

　東北電力は２９日、女川原子力発電所（宮城県女川町、石巻市）２号機（出力８２・５万ｋｗ）の原子炉を起動し、１３年７カ月ぶりに再稼働させた。２０１１年の東日本大震災後、東日本に立地する原発の再稼働は初めて。来月７日に発電を再開し、１２月頃に営業運転に入る予定だ。
　２号機は、震災で事故が起きた東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型軽水炉（ＢＷＲ）で、同型の再稼働も事故後初となる。東北電は安全対策工事に総額約５７００億円をかけ、最大２３・１ｍの津波を想定した防潮堤（海抜２９ｍ、総延長８００ｍ）のほか、放射性物質の漏えいを抑えながら原子炉格納容器内の圧力を下げるフィルター付きベント（排気）装置などを整備した。
　女川原発は、震災で高さ１３ｍの津波が押し寄せたが、１～３号機は全て安全に停止。１号機は１８年に廃炉が決まり、３号機は再稼働に向けて安全審査の申請準備を進めている。（読売新聞社配信）
　（写真：東北電力女川原発＝２９日、宮城県女川町、読売機から 大石健登撮影）