内郷消防署の新庁舎開署式は20日、内郷高坂町の現地で催された。新庁舎は鉄筋コンクリート造り2階建てで、高い耐震性能と浸水対策に加え、専用エリア完備を含めた女性職員が活躍できる環境となっており、内郷、好間地区の防災拠点として機能を発揮する。
女性専用エリアについては全国的な流れで、市内の他の消防署と異なり、仮眠室や浴室、トイレを一つにまとめている。
また、市内初の鉄骨造り3階建て訓練塔(高さ10・7m)を備え、平時から技術を高めるとともに、有事の際には広い敷地を活用し、緊急消防援助隊の集結場所となり、72時間連続で運転できる発電設備もある。
開署式には地元関係者ら約40人が出席し、内田市長、永山宏恵市議会議長があいさつに立ち、変わらず市民の安心・安全に資するよう激励。施工に対する感謝状贈呈も行われ、内田市長から、代表して堀江工業の長谷川浩一代表取締役社長に贈られた。
式典に合わせたテープカットでは、隣接する内郷保育所の幼年消防クラブの発声ではさみが入り、このあと早速、出席者を前に建物火災を想定して訓練棟を活用。放水やはしごの訓練を繰り広げた。
内郷綴町の旧庁舎は、旧内郷市時代の1962(昭和37)年に建てられたため、老朽化が進んだことから、移設が検討されてきた。さらに昨年9月の台風13号に関連した記録的大雨では、若干の浸水被害に遭っていた。新庁舎は5月までに完成し、通信システムの整備を経て、16日から運用を始めている。
(写真1枚目:開署式に合わせたテープカット 2枚目:訓練塔で行われた実演)