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双葉町長選 現職・伊沢史朗氏が無投票で4選 いわき市から役場機能戻って初
東京電力福島第一原発事故に伴い、多くの住民がいわき市に避難している双葉町で16日、任期満了に伴う町長選が告示された。現職伊沢史朗氏(66)=無所属=のみが立候補を届け出し、無投票で4期目の当選を果たした。任期は3月10日から4年。
伊沢氏は同町生まれ。双葉高、麻布獣医科大(現・麻布大)卒。獣医師を経て、2003(平成15)年から町議4期。13年の町長選で初当選。役場機能を埼玉県加須市からいわき市東田町に移し、双葉町民の生活再建を支えた。同町は原発事故で最後まで全町避難が続いたが、22(令和4)年8月に解除され、翌9月に町内での役場業務を再開した。
午後5時に無投票当選が決まると、同町新山の選挙事務所で支援者とともに万歳三唱に臨んだ。4期目に向けて「双葉郡8町村の首長が連携し、それぞれ状況は異なっても『双葉は一つ』の思いで復興にまい進してきた。避難指示が解除されたとはいえ、すぐに町へ戻れるわけではない。問題点を一つ一つ解決し、『双葉町に戻りたい』『双葉町に住んで良かった』と思えるよう、再び4年間復興に取り組んでいく」と決意を示した。
同町によると、昨年12月31日現在、いわき市では人口の約4割に当たる1988人が避難生活を送っている。町内での居住者は170人あまり。
16日は任期満了に伴う町議選も告示され、定数8に対し現職7人、元職1人、新人1人の計9人が立候補を届け出た。投票日は26日で、即日開票される。16日現在の有権者数は4706人(男性2289人・女性2417人)。
(写真:4期目の当選を決めて万歳三唱に臨む伊沢氏)