福島の食と農をつなぐ「ふくしまLFP(ローカルフードプロジェクト)」の最終成果発表会は6日、平字尼子町のマルトSC平尼子店で開かれた。LFPは農林水産省が推進する取り組みで、福島県では昨年6月から始動した。
プロジェクトには県内約60の生産者や小売店などが参加しており、いわき市や茨城県でスーパーマーケットを展開する「マルト」は県産豚を使った「やわらかハンバーグ」を開発した。
ふくしまLFPは一般社団法人Cool Agri(郡山市)が中心となり、関係者の知見を集めることで、県内の農林水産物を活用した新たな商品やサービスを生み出す試みを行っている。
初年度は2品が完成し、マルトの「やわらかハンバーグ」は郡山市の降矢農園が手掛ける「里の放牧豚」と、石川郡石川町の「大野農園」による規格外のリンゴを採用。マルトの安島大司・常務取締役商品本部長によると、〝飲めるハンバーグ〟を目指したといい、ジューシーさが口いっぱいに広がる。
開発にあたっては、マルト含む3者に加え、郡山市の日本調理技術専門学校、二本松市の東和季の子工房、小名浜住吉のいわきヤクルト販売が参加。ニッポンハムグループの東日本フードや、平の福島インフォメーションリサーチ&マネジメントも加わった。
安島常務は「生産者が熱い思いで作った肉や野菜、果物を、消費者の皆さんに伝えていきたい」と話す。
やわらかハンバーグは単品や弁当で販売し、価格は税込み431~735円。市内18店舗で取り扱う。また一部の店舗では、東和季の子工房のナメコ、降矢農園の豆苗を併売し、それぞれの魅力を知ってもらう。
最終成果発表会では、もう一品の県産なめこの加工品で、耶麻郡猪苗代町の吾妻食品による4種類の「ぱく!ぱく!福なめこちゃん」もお披露目された。3月から流通する予定。
(写真1枚目:マルトのやわらかハンバーグと、吾妻食品の福なめこちゃん 2枚目:プロジェクトに参加した関係者)