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いわき震災伝承みらい館 恒例の黄色いハンカチ展示開始 未来へのメッセージ綴る
東日本大震災の犠牲者への追悼や被災地のさならる復興を願う思い、将来の夢や目標など、希望あふれる「未来へのメッセージ」が綴られた黄色いハンカチの展示が今年も1日から、薄磯三丁目のいわき震災伝承みらい館で始まった。
震災の翌年に設立され、震災の記憶や教訓を次世代に語り継ぐ活動に取り組む「いわき語り部の会」(大谷慶一会長)が、宮城県山元町の震災遺構で行われている先行事例や、地元塩屋埼灯台での万国旗の展示、映画「幸福の黄色いハンカチ」に着想を得て、2021(令和3)年に始めた。
この1年間、市内外の子どもや来館者から寄せられた、心あたたまるメッセージや絵が描かれており、会員と同館職員が感謝の気持ちを込めて約300枚を丁寧にロープにくくり付け、敷地内に飾った。
寄せ書きも多く、「震災からもうじき14年となるが、何千もの人が被災地を忘れず思いを寄せていることに感謝したい」と大谷会長(76)。来館者たちはハンカチを眺めて震災の記憶を呼び戻し、防災への意識を高めていた。展示終了後は1枚1枚写真に記録し、お焚き上げをするという。展示は30日まで。
(写真:今年も展示が始まった黄色いハンカチ)