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アクアマリンふくしま 「わくわく里山・縄文の里」7月にオープンへ
ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」が現在、リニューアルに向けて整備を進めている屋外展示施設「わくわく里山・縄文の里」が、7月にもオープンする見通しとなった。
『生物多様性を通して身近な自然の未来を考えよう!』をテーマに掲げた里山体験エリアで、水中観察ができるデッキ、川遊びができるエリアを新設するなど、子どもたちが気軽に福島の自然や生態系に触れる機会を提供する。
開館25周年の記念事業で、同館では7月15日の開館記念日に間に合わせ、五感で自然環境や生きものについて楽しく学べるプログラムを展開していく。
もともと縄文の里は、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所事故を背景に、近代化に伴う身近な自然環境の『劣化』に警鐘を鳴らす象徴として、自然との共生、多種多様な生きものが織りなす命の営みなどを広く発信していいくために、安部義孝前館長が縄文に着想を得て構想を練り上げた。
開館15周年を記念して2015(平成27)年に産声を上げ、約5千平方mという広大な敷地に阿武隈山系の自然を再現。ニホンアナグマやアカネズミといった在来、固有種に加え、22年に新種と判明した「イワキサンショウウオ」などを展示した。
淡水ビオトープ「BioBioかっぱの里」や世界最大規模のタッチプール「蛇の目ビーチ」、子ども向けの体験型施設・自然エリアへと繋(つな)がる、本館への導入部分として注目されたが、来館者から寄せられた「珍しい動物などを見るより、自然の中でいろいろな生きものを探したい」などといった様々な声を受け、自然へと出かけたくなるような体験エリアにリニューアルする。
古川健館長は「『豊かな森が豊かな海を育む』という言葉通り、新しい里山がビオトープ、蛇の目ビーチなどと繋がっていく、五感で『豊かな森』を体現できる場所にしていければ」と構想の一端を打ち明けた。里山体験エリアの情報は逐一、発信していくという。
(写真:川あそびエリアのイメージ)