JR磐越東線・小川郷駅の駅前通り南側(小川町高萩地内)に来春にも、宅地と商業施設、公園の複合エリア「OGAWA Village(オガワビレッジ)」が誕生する。
手掛けるのは不動産、解体業を展開する大徳産業(平字九品寺、遠藤博子代表取締役)。元々材木店の跡地で、長年放置され、倒壊寸前の建物が残り草が生い茂る荒地だった場所を同社が2022(令和4)年夏に買い取り、整備計画を進めてきた。
同社によると、整備地の広さは約1haで、このうち2割ほどを公園化し、築山や芝、フリースペース、イベント、キッチンカースペース、ベンチなどを置いたくつろぎスペースを設置。公園の半分を囲むように管理事務所と、カフェなどの商業テナントを想定した建物を数棟置く。
公園へとつながるアクセス路入り口には、東北地方を中心にドラッグストアを展開し、いわきにも進出している「薬王堂」(本社・岩手県盛岡市)が出店予定。公園の北側には、約56~80坪の宅地分譲地8区画を整備する計画だ。
地域住民によると、同所は材木店の廃業後、維持管理がされず少なくとも20年以上は放置されたままで、景観だけでなく防犯上からも問題視されていた。
遠藤代表は趣味のアユ釣りで夏井川に何度も足を運び、小川には親しみを感じていただけに、業界人として居住環境(街づくり)の観点から何としかしたい、といった思いを抱いていたという。
公園には『太公望』らしく、おとりのアユを置く水槽や、子どもたちに自然に触れて遊んでもらう仕掛けとして水路の設置も描く。
整備に向けあたらめて街の声を聞くなどフィールド調査を行ったところ、予想以上の子どもたちの多さに驚いたといい、「親御さんや子どもたちが『小川っていいところだよね』『ずっと住み続けたい』と思うような場所に育てていきたい」。郷土が誇る『蛙の詩人』草野心平とのかかわりも視野に入れる。
商業テナントの入居者は現在募集中で、同社の取り組みを周知するため、18日午前10時から現地で「キックオフイベント」も実施する。
(画像:来春オープン予定の「オガワビレッジ」のイメージイラスト)
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小川に宅地・商業施設・公園の複合エリア整備へ 平・大徳産業 来春にも
