JR湯本駅前を中心とした再開発計画を巡り、地域住民が市の民間事業者に対する業務委託費の取り扱いが不透明とし、住民監査請求を提出して受理された。
20日に非公開の口頭意見陳述が行われる。市監査委員事務局によると、いわき市で住民監査請求が受理されるのは、2010(平成22)年に当時の市立常磐病院に関して以来。
住民監査請求を提出したのは、常磐湯本町の長岡裕子さん。湯本駅前で「ことり菓子店」を営む傍ら、再開発について問題提起を重ねている。
長岡さんによると、この民間事業者は2023(令和5)年8月の設立から間もなく、市から再開発に対する勉強会や説明会などの業務委託を受け、およそ1千万円の公費が投入された。しかし長岡さんが独自で調べたところ、そうした事実は確認できなかったと主張する。
一方で市や民間事業者の関係者は、業務委託は対象になる人に向けて適正に実施され、成果報告も問題なかったとしている。
湯本駅前の再開発は、行政・公民館・図書館の機能を集約・複合化した交流拠点施設や店舗などを設ける構想で、2030年度末までの供用開始を目指している。
(資料写真:いわき市役所本庁舎)
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いわき市で15年ぶり住民監査請求受理 湯本駅前の再開発巡り
