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いわき市立学校で重大ないじめか 2年前に発覚も…26日に初の対策委開催
市教委は24日、いわき市の公立学校で「生命、心身または財産に重大な被害が生じた疑いがあると認める」いじめが発生したとされるため、市いじめ問題対策委員会を開催すると発表した。服部樹理市教育長が同日、市役所本庁舎で臨時記者会見を開いて明らかにした。
いじめとされる事案は2023(令和5)年に発覚し、市内の公立学校で子ども同士で起きたといい、1人がいじめを訴えた。服部教育長は小・中学校や学年の別、どのような被害を受けたかについては、被害者の保護者の強い意向を基に非公表としており、「いじめを受けた子の生死を申し上げることもできない」と重ね、不明瞭な内容に終始した。
市いじめ問題対策委員会は2017(平成29)年6月から常設されているが、実際に開催されるのは初。今年に入って保護者の申し出を受け、開くことを決めた。
初回は26日を予定。心理学の専門家、弁護士、医療・福祉関係者、学識経験者ら6人で構成されており、聞き取りを含む調査・分析を経て、年内にも報告書を取りまとめる。同委員会は少なくとも10回程度行われる見通し。
服部教育長によると、いじめが発覚した直後に、市教委も学校からの連絡で一連の内容を把握していた。ただ同委員会まで2年が経過した点に対しては、学校が独自の調査をしていたと説明。「学校なりに保護者、関係者に寄り添った対応をし、市教委も助言したが、結果的に2年間も空いてしまったことは重く受け止めている」と述べた。
学校や市教委が時間をかけたことに関しても、同委員会の調査の対象となるという。服部教育長は「保護者が申し立てをした以上、学校での調査には納得がいってないと感じている」とも語った。
(写真:市いじめ問題対策委員会の開催について公表する服部教育長=手前)