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福島臨海鉄道の旅客化検討案 いわき駅と小名浜港の直通も スタジアム整備巡り
サッカー・J2いわきFCの新スタジアムを巡り、整備候補地となっている小名浜港周辺へのアクセス向上に合わせ、JR常磐線・泉駅と同港を結ぶ「福島臨海鉄道」を旅客運行する場合、いわき駅との直通運転も想定されていることが分かった。
スタジアム整備に関連し、市が小名浜港周辺エリアの価値向上をテーマに立ち上げた「防災・交通対策協議会」の第3回会議が30日、道の駅いわき・ら・ら・ミュウで開かれ、その席上で検討案が示された。
整備にあたっては、駐車場不足の問題が指摘されており、小名浜港アクアマリンパークの3715台のうち、868台分が減少することが見込まれている。このため貨物専用の福島臨海鉄道の活用が浮上。新スタジアムでは1時間で600人の輸送が必要とされ、1時間以内に運転できる列車は2本である点から、2両編成(330人)でまかなえると試算した。
運行区間に関しては、福島臨海鉄道内で完結するほか、いわき駅との直通運転するケースも考えられる。いわき駅と小名浜港の所要時間は泉駅を経由して約27分という。
検討案では旅客輸送を常時行うか、イベント時のみに限るかに分け、現実性を探っている。ただいずれも整備・運営には相応の財源や体制の確保が必要で、常磐線に乗り入れるにはJR東日本との調整も加わり、複数にわたる合意形成は避けられない。
福島臨海鉄道は1972(昭和47)年で旅客営業を終了し、その後はいわき花火大会に伴う臨時列車を除き、貨物専用として運行されている。
交通問題に関しては、駐車場を立体化し、上階を津波避難場所として活用したり、他のスタジアムで導入されているレンタサイクルや、人工知能(AI)で最適化したタクシーの相乗りサービスを採用したりする対応も伝えられた。
津波については、スタジアム周辺のエリアはおおむね健常者は徒歩避難が可能と確認。イオンモールいわき小名浜など、周辺施設と連携しながら、要支援者向けにモビリティの利用を模索していく。
(写真:防災・交通のあり方について意見を交わした出席者)