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東日大昌平の快進撃支えたマネージャー中野さん 仲間と甲子園の舞台に立つ

 全国高校野球選手権大会で、東日大昌平の記録員を務めたのはマネージャーの中野蘭さん(3年)。89人が所属する野球部で唯一の女性部員であり、大会では他の選手と同じようにユニホーム姿で快進撃を支えた。
 凛(りん)とした表情が持ち味で、江井康胤監督や峯大珠主将(同)からの信頼も厚い。試合の記録付けから飲み物の準備、保護者との連絡役と文字通り奔走した。
 草野中で野球を始め、男子部員とともに白球を追った。高校進学時に女子野球の道に進むことも考えたが、市外での寮生活となる上に出費もかさむと思案。「ならば家の近くの昌平で甲子園を目指そう」と東日大昌平への入学を決めた。
 3年の夏、福島大会を制して念願の甲子園出場が決まった。「みんなには文句ばっかりたれてきましたが、心の底からうれしかったです」。砕けた言葉は仲間を信頼している何よりの証しだ。「みんなとってもカッコよかったです」と満面の笑みを浮かべた。
 ユニホーム姿でベンチ入りする姿が目を引いた。ちょうど宮城の強豪・仙台育英のマネージャー・星よつはさん(同)が同じくユニホーム姿だったことから、甲子園では1回戦の白樺学園(北北海道)戦を終えた後の囲み取材で、比較する質問が相次いだ。
 すると星さんに憧れて、ユニホーム姿を始めたかのような記事を書かれ、中野さんはちょっぴり困惑した。確かに星さんの姿には心を動かされたが、あくまで「私も公式戦でユニホームが着られるのならば、みんなと一緒に着て戦いたい」との思いからだった。
 チームは16日の3回戦で、有明(熊本)に1―4の逆転負けを喫し、中野さんの長い夏も終わった。「甲子園に連れていってくれて、温かく仲間として見てくれた。みんなには感謝しかない」。悔しさをにじませながらも、ナインに謝意を示した。
 彼女の頑張りは地元の野球関係者からも高い評価を寄せられており、県野球連盟会長・いわき野球連盟会長の塚本泰英氏も太鼓判を押す。卒業後は東日大昌平での経験を生かし、大学野球の運営に携わることを夢見る。さらに就職に当たっても、野球と何らかのかかわりを持ちたいと話す。
 高校野球は一つの区切りを迎えたが、聖地で得た仲間との絆を胸に、中野さんはこれからも走り続ける。
 (写真:有明との試合後、仲間と応援席に向かって走る中野さん)

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