いわきFC
<いわきFC余話>東京Vから移籍の山田 国士舘大の先輩・谷村付けた「17」継承
サッカー・J2いわきFCは前節・徳島ヴォルティス戦の後半27分、DF山田裕翔(23)を投入した。
当初は守備を固めるためにカードを切る予定とみられたが、交代直前に同点。山田は「自分の交代がなくなるかもしれないと思ったが、試合にはスムーズに入れた。最低限のプレーはできた」と振り返る。
国士舘大を経て、2024年にJ1東京ヴェルディに加入し、今季からいわきの一員に。移籍後初出場となり、短い時間ながら右サイドバックとして攻守にピッチを駆けた。
強度の高さで知られるいわきの練習について、「毎日体が疲労でいっぱい」と苦笑するが、J1に昇格し、より高いレベルでプレーするためには大切な時間だと理解しており、「毎日充実し、成長していると実感する」。さらにスタメン争いが常に横一線なのも、新加入組としてはやる気がみなぎる。
くしくも昨年5月にJリーグデビューを飾った相手がサガン鳥栖だ。「昨季から選手は変わっているが、パワフルで攻撃に特徴のあるチーム」。もしピッチに立ったら、必ず相手攻撃陣をシャットアウトする気構えは誰よりも強い。
いわきでは、昨季まで国士舘大の先輩であるFW谷村海那(27)が背負っていた17番を付けた。谷村が今季から10番に決まって空き番号となる中で、山田は他の番号となる可能性もあったが、「海那さんに『せっかくなら後輩に付けてほしい』との気持ちがあり、付けさせていただいた」と明かした。
二人は4学年離れており、大学時代に直接の交流はなかったが、「先輩からすごい人だと聞いていた」といい、プロの世界で同じピッチに立てることを喜んだ。
「海那さんはサッカーに対しては真剣そのものだが、ピッチを離れると『優しい兄ちゃん』という感じで、良く話しかけてくれる」とはにかむ。海鮮好きで市内のさまざまな飲食店に足を運んでいることから、早く谷村〝先輩〟とも食事に行きたい、と目を細めた。
(写真:前節の徳島戦で移籍後初出場を果たした山田)