市消防出初め式が4日、平のアリオスで開かれ、消防団員はじめ関係者約800人が出席し災害のないまちづくりを誓った▼消火活動の手助けはもとより、避難、誘導と、消防署員の手がまわらないところで活躍するのが、地域の消防団であり消防クラブの人たち。ほかにも災害時には自らの危険も顧みず、市民の生命財産を守るために働く。東日本大震災での例を出すまでもなく、その働きには頭が下がる▼その一方で、どこも慢性的な団員不足に悩む。団員の高齢化は進み、若い人の入団は年々減るばかり。急な出動ともなれば仕事に支障が出るのでは、個人や家庭の時間を割いてまで訓練に参加したくないなど、理由はさまざまだ▼冬から春にかけては火災の多い時期。それだけに消防署員の力にも限界がある。1人1人がわが家の防火に努めることが肝心だが、ボランティアで防災に働く人も重要だ。地域を守る使命に立って1人でも多くの若者の入団を願いたい。
片隅抄