「これ以上政治空白を作って国民に迷惑をかけられない」―この言葉は、スキャンダル等で要職を辞任する政治家の常套句だ▼マスコミのスクープを、野党議員が与党攻撃の材料にする。そんな図式はいつ頃から始まったのだろうか。最近では、首相主催の「桜を見る会」の招待者に関しての野党の追及が激しさを増している▼テレビの国会中継を見ても、およそ政治には関係のない、野党の審議には程遠い、あら探しともいえる追及が続く。公衆の面前で議員同士の足の引っ張り合いをする光景に嫌気もさす▼一番悪いのは政治家としてあるまじき行為をする議員。これに異論はない。ただ、国会は政治の場。スキャンダルを追及するところではないはず。若者の政治離れが叫ばれているが、こんな現状では仕方がない気がする。国民は政治家に国の未来を託している。そこには不正があってはならないが、それらを専門に扱う部署を作り、政治家が政治に集中できる環境を作るべきだ。