信号のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしていたら、車は止まらなければならない。道交法に定められている最も基本的な規則だが、現状は厳しいものがある▼そんな中、長野県が全国一の順守率だとテレビで紹介されていた。県民性もあるのだろうが、横断する歩行者が止まってくれた車に対して、ありがとうと頭を下げることが多いからだという分析がされていた。いわゆる思いやり、譲り合いの気持ちが強い地区ということだろう▼買い物をして会計を済ませ、ありがとうというのは、日本人くらいのものだということを聞いたことがある。勤勉で礼儀正しい日本人の特徴とも言える▼今、新型コロナウイルスの渦中にある日本。首都圏を中心に緊急事態宣言も出される非常時になっている。諸外国のような行動等の制限はなく、あくまでも要請だ。今こそ、思いやり、譲り合いの精神が試される時だ。日本人の誇りを持ち、この非常時を乗り切っていく覚悟を持ちたい。