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浜通りの海沿い歩く旅のルート 今夏にも開通へ ロングトレイルに熱視線
浜通り13市町村の官民で構成する「うつくしま浜街道観光推進会議」(総括事務局・いわき市観光交流課内)が中心となって設定し、相馬郡新地町からいわき市を結ぶ散策ルートについて、正式名称を「ふくしま浜街道トレイル」とし、今夏を目標に海沿いのルート(全長218・9km)が開通することが決まった。
関係するシンポジウムが22日、双葉郡双葉町の同町産業交流センターで開かれ、これからの方針が発表された。ふくしま浜街道トレイルは、歩く旅によって自然や文化に触れる「ロングトレイル」を通じて、浜通りに足を運んでもらうことで、東日本大震災・東京電力福島第一原発事故からの復興につなげる狙いがある。
海沿いのルートは、北端は相馬郡新地町の磯山展望緑地、南端は勿来海岸とし、相双地方からいわき市までの沿岸10市町に、7つの歩き方のモデルコースが設けられた。令和6年度以降には、山側ルートの開通も予定しており、相馬郡飯舘村、双葉郡葛尾、川内村も交える。
いわき市のモデルコースは、Jヴィレッジ(双葉郡楢葉、広野町)からいわき駅までの2泊3日・46km(公共交通機関の移動は距離から除く)と、同駅から勿来駅までの1泊2日・19km(同)で、海岸風景や、いわき市の水産物ブランド「常磐もの」が楽しめる内容となっている。
うつくしま浜街道観光推進会議の井上直美議長(いわき観光まちづくりビューロー会長)は、「世界中のトレイル愛好家に、浜通りにお越しいただき、地元を楽しんでもらうルートに育てたい」と期待感をにじませた。