市は20日、来年3月までに供用開始を予定する「(仮称)磐城平城・城跡公園」で、新たに石垣の遺構が見つかったと発表した。遺構は、JRいわき駅北口からのアプローチ階段を整備していた際に分かった。
本丸に隣接した位置にあり、当時の絵図から、籠城時の水の確保や防火水槽の役割を担った「白蛇堀」と推定され、市では学術的な価値の見極めを進める。現時点で城跡公園の計画に遅れは生じないという。
内田市長が同日、臨時記者会見で明らかにした。白蛇堀は、磐城平城の最古の絵図「正保平城絵図控」(1644~47)にも描かれているが、想定より大きかったとみられ、掘削作業中に遺構が出土した。白蛇がすみついたことから、その名が付いたとされる。
遺構の周りの工事はいったん取りやめとし、3カ月ほどかけて詳細な調査を実施。その間は別の場所を手がけることで、全体のスケジュールを調整する。保存が必要な場合には、アプローチ階段の取り付けを変更する。
磐城平城は巡っては2020(令和2)年、本丸御殿跡の一部とみられる遺構が確認されている。
(写真:新たに出土した遺構=市提供)
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